消費税が課されない取引


ballgreen.gif (239 バイト)すべてに5%が加算されているわけではないのです

 たとえばコンビニで買い物をするような場合、本体価格に5%が上乗せされるので、消費税が加算されていることを意識しますが、自動販売機でジュースを買ったり、あるいはタクシーに乗って運賃を支払う時などは内税ですから消費税が加算されていることは意識しませんよね。
 では、役所で住民票の交付を受ける場合に支払う手数料はどう思いますか。実はこれには消費税は加算されていないんですね。
 外税にせよ、内税にせよほとんどの取引には消費税は加算されるのですが、中にはこのように消費税が加算されないものもあったりするのです。これをきちんと知っておかないと、場合によっては払わなくても良い消費税を取られたりしている場合もあります。または、もらっておかなければならない消費税を取っていない事業者もいたりするわけですね。


ballorange.gif (239 バイト)消費税が課される条件(課税取引と不課税取引の区別)

 消費税は、以下のすべてに該当する取引(課税取引)に課されることになっています。つまり、以下に該当する取引の場合は、取引金額に消費税を加算しなければならないということです。

 1.国内において
 2.事業者が事業として
 3.対価を得て行う
 4.資産の譲渡・貸し付け、役務の提供である

 上記の用件の1つでも欠けている場合は、消費税の課税対象とならないことになります。
 これを、課税対象外取引または不課税取引といいます。

不課税取引の例)
 アメリカにおいて行われる日本製自動車の販売(国内ではないので)
 フリーマーケットで主婦が行う不要品の販売(事業者ではないので)
 会社が老人ホームにテレビを寄付(対価を得ていないので)


ballred.gif (1956 バイト)非課税取引
 
 課税取引であっても、政策的な理由や消費という概念に合致しないなどの理由で課税しない取引があります。これを非課税取引といい、消費税法上に列挙されています。
 非課税取引にはおおむね以下のようなものがありますので、簡単に紹介します。

1.土地の譲渡および貸し付け
  ただし、一時的な使用(1か月未満の貸付)や、施設の利用に伴い土地が利用される場合(テニスコート、駐車場など)は、課税される。

2.有価証券等(ゴルフ場会員権等は除く)、一定の支払手段(収集品や販売用のものは除く)の譲渡

3.貸付金の利子、信用の保証料、手形割引料、保険料など

4.国が行う郵便切手、証紙類の譲渡

5.物品切手等(商品券、プリペイドカードなど)の譲渡

6.国、地方公共団体等が行う事務の手数料

7.健康保険法等に基づく医療の提供(自由診療や差額ベッド等は課税取引となる)、社会福祉事業

8.助産、埋葬、火葬

9.身体障害者用物品の譲渡、貸付

10.学校教育法に規定する学校等の教育施設における授業料等、小中高校等における教科用図書の販売(参考書などは除く)

11.住宅の貸付(人の居住に供するもので、一時的な貸付を除く


ballgreen.gif (239 バイト)免税取引

 消費税は、国内における消費に対して税を課するという法律ですから、外国において消費することが目的とされる輸出取引については、課税取引であるけれども税金を課さない(免税)こととしています。これを免税取引といいます。または0%税率課税とも言います。

 免税取引には、単なる商品の輸出のほかにも、以下のようなものがあります。
 1.免税店における免税対象物品(食品やフィルム等の消耗品を除く)の販売
 2.国際郵便、国際通信、国際運輸


ballorange.gif (239 バイト)まとめ

 このように、同じく消費税が課されない取引でも、不課税・非課税・免税の区分があることになります。一般消費者は、それがどの区分になるのかは、特別考慮しなくて良い(税金がかからないことだけ覚えておけば良いわけですから)のですが、事業者はきちんとその区別をしておかないといけません。特に、不課税と非課税の区別がされてなく一括して非課税または不課税として処理している場合もありますので、きちんと理解しておきましょう。

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